働くメリット・デメリット
転職先として人気がある有料老人ホームですが、なぜそれほど人気があるのでしょうか。看護師が有料老人ホームで働くメリットとデメリットから推察してみましょう。
メリット
まずは夜勤がないことです。看護師といえば日勤と夜勤の交代勤務が一般的です。しかし、夜勤は体力的にも精神的にも負担が大きいため、夜勤のない働き方を模索している人も少なくありません。そこで注目を集めているのが有料老人ホームです。夜勤対応していないところも多く、常勤でも日勤のみという働き方が可能です。
また、給与水準の高さも魅力のひとつです。介護施設は種類がいろいろありますがその中で一番給与水準が高いのは要介護者が多く身体介護が必須である特別養護老人ホームです。それに次いで第2位に位置しているのが有料老人ホームです。職場によって給与水準は異なりますが、給与額を重視して転職先を探している人にとってはメリットに感じるでしょう。
介護施設の中でも有料老人ホームの施設数が一番多いわけですが、多いと言うことは選択肢が増えるということです。選択肢が増えれば条件に合う職場も見つけやすくなりますし、転職活動もスムーズに進められます。
デメリット
有料老人ホームは介護施設の中でも施設数が多く増加傾向にあるため条件に合う職場を探しやすいというメリットがありますが、それは「介護士にとっては」です。看護師は人員配置の基準が「介護付き」で「最低1人」なので介護士に比べるとどうしても求人の枠が狭くなりがちです。働きたい施設があっても求人そのものを募集していないことも多く、求人倍率はどちらかと言えば高めです。
また、有料老人ホームで働く看護師の数はそれほど多くないため仕事のやり方などに戸惑ってしまうかもしれません。働いた経験があるなら仕事の流れを理解しているので他に看護師がいなくてもそれほど困りませんが、はじめて有料老人ホームで働く場合は教えてもらう人がおらず自分で探っていくしかないので不便に感じることでしょう。
有料老人ホームに向いているタイプ
有料老人ホームで働くメリットとデメリットを上記で紹介しましたが、他の職場にもメリットとデメリットはあります。有料老人ホームだけではありません。しかし、合う・合わないは別問題です。メリットとデメリットを理解していても適性がなければ続けていくのは難しいでしょう。
有料老人ホームに向いているのはコミュニケーション能力が高い人や接遇がしっかりできる人です。自立している入居者も多いので接し方や言動が重視されるのでしょう。また、介護施設は病院ほど多くの看護師が働いているわけではありません。介護士ほど多く人員が配置されているわけではないので、誰かに教えてもらうのが難しい環境です。看護師の経験が浅い人は戸惑うことのほうが多いでしょう。大抵の業務を経験しているなら有料老人ホームで働いた経験がなくても十分対応できます。